2017年8月22日(火)

回復促進援助技術論Uの演習(保健看護2年)

保健看護学科では、2年生になると1年次に学習した知識・技術を活用し、科学的な根拠に基づいた看護実践を習得できるように授業内容が構成されています。

その1つが、「回復促進援助技術論U」という科目です。9月に入ると臨地実習(基礎看護学実習U:3週間)があります。臨地実習も想定しながら、患者さんの病気の経過と特徴に応じた看護について学びます。

グループで1人の模擬患者の理解を深められるように、アセスメントから看護診断、看護計画立案を個人学習とグループ学習を組み合わせて取り組みます。1グループ学生5〜6人で担当教員が1名指導に入ります。
机上の空論にならないように、「観察演習」「看護実践演習」を行い、実践した看護評価も学びます。


★カルテからの情報だけで患者さんは理解できません。場面を想定し、実際に関わるなかで「観察力」をつけ、必要な看護が計画をもとに実践できるように頑張りました。でも…

模擬患者は指導教員!看護学生役は1〜2人、他のメンバーは黒子ですが、場面を客観的に観察中です。



糖尿病の患者役の教員:
「私、ジュースが大好きなの。」

看護学生役:
「…そうですか…。」 心の声(まじで!どう答えればいいの?)




看護学生役:
「Cさんのために食事療法のパンフレットを作りました。今日はこれで、説明しますね。」 心の声(やばい!何言ってるかわかってくれるかな…)
糖尿病の患者役の教員:
「へぇ〜。でも、こんなややこしいことできるかしら?」





看護学生役:
「Fさん、腹囲を測りますね。」 心の声 (測定に必死です)
肝硬変で腹水がたまっている患者役の教員:
「体が重くて、動くと息切れがするのよ。」(聞いてくれてる?)




肝硬変で腹水がたまっている患者役の教員:
「上向いて寝てばっかりだから、お尻が痛いわ。」

看護学生役:
「Fさん、おしりが浮くように、背中の下に枕をいれますね。」 心の声(今がチャンス!体位変換をすすめよう!)




心不全で酸素療法中の患者役の教員:
「ベッドの頭側をあげてくれたら、息が楽になったけど、ちょっと下がっていくんだけどなぁ…」

看護学生役:
「Eさん、いったん下げて、足元からあげますね。」 心の声(そうだった!忘れてた。本当の患者さんだったら言ってくれないかも…。気をつけないと!)




心不全で酸素療法中の患者役の教員:
「いろいろ物の配置を変えてくれて、動きやすくなってよかった。ありがとう。でも、顔の横に尿器がくるのはどうもねぇ…」

看護学生役:
「Eさん、そうですよね…。どこがいいか考えてみます。」 心の声(確かに!そこまで考えてなかった。どうしよう…)


★演習が終了したら、グループ毎に実践の看護評価をしたり、看護学生役、観察
者、教員で気づいたことや場面の分析をして、学びを共有しました。


★グループ毎の学びの共有だけでなく、「看護計画の発表」「看護評価の発表」をクラスで行いました。資料作成、発表会の準備・進行も学生主体で行い、質疑応答も活発で学びの達成感や新たな気づきを得ていました。






★さぁ、学んだことを活かして、9月から始まる臨地実習の準備をするぞ!!
ちなみに、金髪の彼も今は、素敵な黒髪です。


回復促進援助技術論U・担当:守谷智江

written by tamasen [保健看護学科] [この記事のURL]

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