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2019年11月13日(水)

母性看護学実習の学内演習風景 (保健看護学科)

母性看護学実習では、3週間の実習のうち1週目は、臨地実習に向けての準備として、学内で数々の演習を行います。臨地実習で、お母さんや赤ちゃんと初めて接する場面は、とても緊張します。そこで、臨地(病院や助産院)に出る前に、妊婦さんや産婦さん、産後のお母さんと赤ちゃんのことを少しでも理解できるように、演習を行っています。

【妊婦体験】
妊娠中の生活を実感するために、実際に妊婦体験モデルを装着して、日常生活動作を行ってみました。階段の上り下りや、トイレに座る、靴下を履くなど色々な動きを体験することで、お腹が大きく前にせり出して重心が変化してくる妊婦さんの生活が少しずつイメージできてきます。
学生:「うわあ。重たい」  

学生:「足元が見えないから怖いなあ…」


【子宮底・腹囲測定、胎児心音聴取】
妊婦腹部触診シミュレーターを用いて、腹囲と子宮の大きさの測定や、お腹の中の赤ちゃんの心音を聴取する練習も行います。

学生:「お腹の中の赤ちゃんは、どんな感じでいるのかなあ?」

教員:「赤ちゃんの心音が、一番よく聞こえるのはどこでしょう?」
学生:「せ〜の〜、ここ!」

教員:「じゃあ、聞いてみましょう。」

学生:「聞こえた〜!」

【母児の観察と看護】
男子学生は女子学生とペアになって実習を行います。お母さん(産後のお母さんのことを「褥婦:じょくふ」といいます)と赤ちゃんにどのように関われば良いのか、病室の状況を設定し、コミュニケーションの取り方や、観察の練習を行います。
実施後に振り返りを行うことによって、ぎこちない対応や不足している知識を再確認して、2週目以降の実習に臨みます。


【沐浴】
お母さん達は、自宅に帰ってから赤ちゃんの沐浴(お風呂)ができるように、入院中に助産師さんの指導を受けます。学生たちも、実際にモデル人形で沐浴を行い、どのようなことに注意するべきか、ポイントはどこかを考えながら、練習します。


今年度は初めて、妊婦さんに来ていただきました。

【インタビュー】
お母さんの身体と心の変化などについて、インタビューをさせていただきました。
幸せオーラでいっぱいの妊婦さんを目の前にして、学生たちも自然と笑顔になり、嬉しそうな表情です。

親子手帳とお腹の中の赤ちゃんのエコー写真を見せていただきながら、大きくなっていく赤ちゃんの様子をリアルに感じることができたようです。

「まっすぐ立っています」と言っていますが、あれれ?「腰が反っていませんか?」「ホントだ!」などとやり取りをしながら、妊婦さんの身体の変化を理解していきました。


午後からは、腹囲と子宮の大きさの測定と、赤ちゃんがどんな向きでお腹の中にいるのかを触診して、胎児心音を聴取する練習などを、妊婦さんと並んでモデル人形で行いました。

最後に、妊婦さんのお腹をそっと触らせていただきました。

学生:「本当に、このお腹の中に赤ちゃんがいるんだ…」「人形や私がイメージしていたよりも、柔らかくて温かくて大きいんだ。」「大切な命の始まりを感じる。」「無事産まれますように。幸せになりますように。」「お腹の感触が、イメージと違って、ふわふわで温かい。」「感動が生で伝わった」「こんなにも喜びを感じ、人の幸せを願いたいと思えた。」


とても貴重な体験をさせていただいたおかげで、学生たちは妊婦さんのイメージが出来、もっと知りたいと感じられたようでした。ご協力いただいた妊婦さんには、心からお礼申し上げます。

written by tamasen [保健看護学科] [この記事のURL]

2019年11月8日(金)

公衆衛生看護学実習T・U

 保健看護学科4年生は、保健師の実習に、9月2日(月)〜10月18日(金)までの期間岡山県内の保健所へ1週間、市町村保健センターへ2週間、玉野市内の小学校・中学校へ2週間、計5週間臨みました。

 玉野市内の小学校・中学校での実習では、保健指導を行いました。児童や生徒と一緒に取り組める保健指導にしたいとの思いから、配属クラスの児童・生徒の名前を数日で覚えたことで距離がぐっと近くなり、楽しい学びの時間になっていました。


[保健指導:夜のブルーライトから体を守ろう]


[保健指導:熱中症のふせぎかたがわかる]


[保健指導:タバコの害について知ろう]


[掲示物:ストロングボディの作り方]




 保健所と市町村保健センターでは、新生児への家庭訪問、1歳6か月児健康診査や3歳児健康診査、精神疾患を持つ患者さんの家族会への参加、健康教育を経験させて頂きました。

 また、地域に出向き、住民の皆様に「乳がんを早くみつけるためには??」「睡眠と成長の関係について」のテーマで、20分程度の健康教育も実施しました。シナリオの作成や教材づくりに苦戦しましたが、本番は参加者の皆様と楽しくできました。


[健康教育:睡眠と成長の関係について]



[健康教育:乳がんを早くみつけるためには??]



[住民の方とふれあう中で、赤ちゃんを抱っこさせて頂きました。]



 10月下旬、実習を終え、4年生全員が2カ月ぶりに学校に戻ってきました。実習でお世話になった施設は、玉野市、岡山市、倉敷市、岡山県県北の真庭市、美作市等なんと48カ所。それぞれの地域の特性と健康課題とその対策の実際を報告し、新たな気づきや学びの再確認ができました。小学校・中学校での実習のまとめの会には、2年生も参加し、2年後の実習をイメージしました。


[保健所・保健センターでの学び報告会]



[事例検討会] 実習での事例をもとに、学生間で学びを共有しました。


[小学校・中学校での学び報告会]



保健指導の実演
[テーマ:夜のブルーライトから体を守ろう] 



[テーマ:まばたきとメディアの 関係を知って目を大切にしよう]




 実習とまとめを通して、対象者や家族の思い、これまでの背景にあるものを理解して支援していくこと、支援者が情報を共有して、正しい認識や理解のもとで協力していくことが重要であることの学びができました。
また、先を見据えた支援は看護者として働く上でも重要であり、対象者に合った支援ができるよう広い視野をもつことの大切さに気付くことができました。

 この度の実習は、4年間で最後の実習でした。今後は、2020年2月の保健師国家試験・看護師国家試験に向けた受験対策に全力で臨む日々となります。

written by tamasen [保健看護学科] [この記事のURL]

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